なんで虫歯になるの? 持って生まれた力編

歯科

今回は持って生まれた「歯の質・唾液の力・量」について書いていこうと思います

前回の記事の「虫歯菌編」を読んでからの方がわかりやすいかと思うのでもし気になる方は読んでみてください(^^)

虫歯の原因は「虫歯菌」「自分の歯の質・唾液の力(時間)・量」「飲食」が関係してきます

その中の「歯の質・唾液の質・量」は持って生まれたものになります

歯の質とは

歯はざっくりいうと三層構造になっています

外側から「エナメル質」「象牙質」「神経」です

乳歯はお母さんのお腹の中にいるときから顎の骨の中に歯の卵として作られています

一番外側のエナメル質はとっても固いのですがこのエナメル質が作られるときにうまく作られないことがあります

これを「形成不全」というのですが形成不全の場所は歯の質が弱く虫歯になりやすい箇所になります

乳歯だけではなく永久歯でももちろんおこります

他には乳歯はえたての永久歯もかなり歯の質としては弱いので虫歯ができてしまう確率が高いです

ただ、はえたての永久歯の場合カルシウムやリンなどのミネラルをしっかり補ってあげたりフッ素を適切に使用することで強化する事もできます

このことに関してはまた後日「予防」についての記事にできればと思います。

唾液の質・量

唾液には様々な力がありますが

虫歯と関わりがあるのはカルシウムやリンなどのミネラル系緩衝能という力です

少し話は飛びますが

虫歯菌は「糖」を食べて「酸」を排出していきます

そうするとプラーク(菌の塊)の中は中性で保たれているのに酸性に傾いてしまい歯が溶けていくのです(^_^;

溶けていくと言っても歯を作っているカルシウムイオンやリン酸イオンが出て行ってしまうことで目には見えないレベルで歯の表面が溶けてしまいます

このことを脱灰(だっかい)といいます ちょっと難しいですね(°°;)

今の話から考えると食後、ずーっと酸性だと、あっという間に人間の歯は虫歯によって溶かされてしまいますが

私たちの口の中には虫歯になっていない歯が多くありますよね!

なぜかというと酸性になってしまったプラークの中をまた中性に戻してくれるという力が唾液にはあるのです!

この力を先ほどでてきた「緩衝能」(かんしょうのう)といいます

しかし緩衝能は酸性から中性に戻すまでに時間がかかるんです

人それぞれ違いますがこの力がしっかりある人でも大体20分、弱い人だと2時間の時間が必要になります

そして中性に戻ると歯から先ほど溶け出してしまったミネラルが唾液から歯に戻され溶けてしまった面を修復してくれます

このことを「再石灰化」(さいせっかいか)といいます!

この「脱灰」と「再石灰化」のバランスがうまくとれていると虫歯にはならないんです!

唾液の量が多ければ多いほど再石灰化もしっかりと行われ、逆に少ないと虫歯になりやすくなります

この「唾液の量」と「唾液の力」は基本的には持って生まれた物になります

ただ唾液の量に関しては服用している薬の種類だったり加齢によって減ってしまいますし緩衝能もしっかり噛まない食事ばかり食べていると低下してしまいます

今回のまとめ

今回は持って生まれた物ということで歯の質と唾液の質・量について書かせてもらいましたが少し難しい内容になってしまい申し訳ないです

ただ、もう持って生まれた物なら変えられないんでしょと諦めずにそこをカバーする予防方法もあるのでまた後日お話できればと思います

虫歯の菌が口の中にいるだけでは虫歯にならなず、もともと持ってる歯や唾液も関係している事をお伝えしました!

次回は食事編を書いていきますのでまたお願いします♪

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